HIFU

HIFU

HIFUによる前立腺がんの治療は、肛門より超音波を発振するプロープを直腸に挿入し、直接前立腺に強力な超音波を照射してがん細胞を超高温で焼いて凝固させ、壊死させる革新的治療法です。

前立腺がんに対するHIFU治療の特徴は、出血がなく、きわめて安全性が高いことです。HIFUを根治的前立腺全摘除術と比べると、患者の体へのダメージは、はるかにに少なく、放射線治療のような副作用や後遺症もきわめて少ないので、高齢者の患者に最適な治療法といえます。さらに入院日数が非常に短く、外来での治療も可能で、何回でも繰り返し治療ができるのも大きな特徴の一つです。手術療法や放射線治療後に起きたがんの再発にも用いることができ、特に放射線治療後の再発にはよい治療効果をもたらします。ただし、前立腺内がいちじるしく石灰化している場合や痔の病気で肛門が狭窄している場合には、適応できないことがあります。

HIFUの問題点は、手術直後に前立腺を加熱したことが原因のむくみがあらわれ、尿閉を起こすため、2週間から4週間はカテーテルを留置することが必要になることです。カテーテル抜去後に一過性の失禁や尿路感染が報告されていて、前立腺肥大症の術後と同じような自己管理が必要になりますが、日常生活には特に支障はありません。

また、HIFUの重篤な合併症として約1%の頻度で起こる直長痩は、複数回のHIFU照射例や、放射線治療後の再発に対するHIFU照射例で見られる傾向があることから、このような症例では合併症に対する十分な配慮が必要です。