根治的前立腺全摘除術

根治的前立腺全摘除術

根治的前立腺全摘除術が行われるのは、原則として前立腺がんが被膜内にある前立腺がんの患者で、病期がA2?Bの方が対象です。また75歳以上の人は適応から除外されます。

根治的前立腺全摘除術は基本的に二つの行程から成り立っており、第一段階は前立腺と精嚢腺、前立腺に連なる尿道、膀胱、精管膨大部などの組織の一部をひとかたまりにして摘出することです。第二段階は前立腺がなくなったあとの尿道と膀胱を、それぞれの断端でつなぎ合わせることです。

現在、日本の第一線で活動している病院の成績でも、断端陽性率は30?40%といわれています。また一部の病院では、断端陽性率が高くて根治的手術をしても、術後には過半数の人がホルモン療法を併用しているところもあるようです。これは、手術を行う医師の技術や熟練度とともに、手術適応の適否が根治性に大きく関与していることを示していると思われます。

根治的前立腺全摘除術には、恥骨後式前立腺全摘除術、会陰式前立腺全摘除術、腹腔鏡前立腺全摘除術があります。

恥骨後式前立腺全摘除術は、下腹部の皮膚をへそから下の部分を縦に、またはなだらかな横U字状にメスで切開して開腹し、膀胱、さらには奥にある前立腺を露出させ、前立腺を全て摘出します。

会陰式前立腺全摘除術は、肛門から数センチの距離にある会陰部を両側の座骨結節の間で、肛門を囲むように逆U字型に皮膚切開をします。そして会陰部の筋膜を切開して、前立腺と直腸の間をはがし、前立腺を露出して前立腺を全て摘出する方法です。

腹腔鏡的前立腺全摘除術は、腹腔鏡を使って開腹せずに行う手術で、下腹部に腹腔鏡と手術用の器具を挿入するための約2センチほどの穴を4?5ヵ所、皮膚を切開してあけ、そこから膀胱や前立腺に向けて腹腔鏡や手術器具を挿入して手術を行います。